本文へ移動
ROAGENT FIELD GUIDE

LAYER 04 / 05 — MEMORY & STATE

記憶・状態
覚えることと、進んだ場所を分ける。

会話履歴、参照する知識、仕事の進捗。同じ「記憶」に見えても、保存する目的と正しさの確かめ方が違います。

RO合同会社 編集 / 2026年10月17日公開

一般的な構成を5つの役割で説明するガイドです。層の区分は統一規格ではなく、各層は業務の中で連携します。

記憶・状態の層は、何を担う?

記憶・状態の層は、エージェントが必要な情報を継続して扱うための仕組みです。直前の会話、社内文書や商品台帳、処理の進行状態は、それぞれ役割が異なります。すべてを会話履歴に詰め込むと、何が現在の正しい情報かが曖昧になります。

情報を保存しただけで、モデルそのものが自動的に再学習するわけではありません。保存先から必要な情報を取得し、現在の処理へ渡す仕組みと、アクセス制御・更新・削除の運用を設計します。

設計する項目を、具体的に。

項目考えること説明用の例
会話・作業文脈今回の依頼に必要な情報確認済みの数量や利用者の条件
参照する知識根拠となる業務データ商品台帳、規程、手順書とその版
進捗・状態仕事がどこまで進んだか処理中、確認待ち、完了、失敗
証跡後から確かめるための情報操作履歴、成果物ID、参照した版

実務では、ここを考える。

RAGと業務の進捗管理を混同しない

RAGは、外部の情報を検索して回答や判断の文脈へ渡すための方法です。一方、処理中か、承認済みか、送信済みかは業務状態です。検索結果から推測せず、状態を管理する仕組みで確認します。

古い情報を、今の根拠にしない

単価や規程は更新されます。参照元、更新日時、版を持たせ、成果物をどの版で作ったか追跡できるようにします。重要な条件が変わったら再検査や再承認を行います。

必要な情報だけを、必要な期間残す

顧客情報や会話履歴を無制限に保存する設計は避けます。保存目的、閲覧権限、保持期間、削除方法を決め、別の利用者や案件の情報が混ざらないようにします。

つまずきやすい点

「前の会話で承認した気がする」を、現在の下書きの承認として扱うと、変更後の版がそのまま送信されるおそれがあります。承認は、対象の成果物と版に対応づけて記録します。

見積下書きの例で見る。

サービスAを2件、見積もる仕事を例にします。以下は仕組みを説明するための架空の条件・金額で、ROの料金表やAPIの実行結果ではありません。

KNOWLEDGE商品台帳 v3:単価・税率の根拠。
STATE依頼A:下書き v1/確認待ち。
RESUME再開時は状態と保存済み成果物を確認し、最初から作り直さない。

全体の流れをデモでたどる

導入前に確かめたいこと。

  • 会話・知識・進捗・証跡を区別している
  • 参照情報と成果物の版を追跡できる
  • 中断後に処理済みの仕事を識別できる
  • 保存目的・閲覧権限・保持期間・削除手順を決めている

記録した情報を使って、正しく止め、検査し、復旧する仕組みを見ます。

実装例と、説明用の整理を分けて見る。

RO_APIの紹介では、見積下書きの生成・検査・承認など、ローカルデモで確認した範囲を示しています。実装状況は、各担当業務の紹介をご覧ください。

RO_APIの実装・検証範囲へ

どの仕事を、どこまで任せる?
そこから、一緒に考えます。

ROは、AIエージェントの開発・導入と内製化支援を行います。現在の業務、利用中のシステム、人の確認が必要な箇所を整理するところから。

業務と導入の相談をする ↗